椎間板ヘルニアの原因と治療方法
治療ブログ
椎間板ヘルニアってホントに怖い病気なの?
椎間板ヘルニアってホントに怖い病気なの?
あなたはヘルニアですから安静にしてください!と診断され湿布と薬を渡されたけど・・・??どうしたらいいの?
薬渡されて次は2週間後に来てください!と言われたけど・・・・・他に治療や普段気を付けることはないのかな?
手術しないといけないのかな?手術しないと治らないの?
これらは不安になった患者さんから良く聞かれる質問です。患者さんに良く聞かれることを中心にヘルニアのほんとの姿を書いてみました。
1ヘルニアって多い病気なの?
レントゲンやMRIを撮って腰痛で病名がはっきりと診断がつくものは、
がん・細菌感染による腰痛が1%
ヘルニアは5%
脊柱管狭窄・分離症・すべり症・圧迫骨折などの脊柱に問題がある人(見える腰痛といわれるもの)9%
他の85%は画像からは腰痛の病名が確定できないもの,(見えない腰痛と言われています)
ヘルニアはたった5%です。この中で手術が必要なのは、さらに2-3%です。ヘルニアは実際は思ったより少なくありませんか。
2ヘルニアになったら手術しないと治らない?
ほとんどのヘルニアは手術をしないで治療することで治ります。ただ、下記の症状が出たら手術をすべきです!
1.痛みが激烈で横になって安静にしてもいてもどうにもならないような時。
2.下肢のしびれが強かったり、足に力が入らない!
3.肛門周囲にしびれが あったり、排便・排尿がうまくできない時。
椎間板ヘルニア手術をした人の、その後の経過についてのレポートを読むと、椎間板ヘルニアの手術は短期的に見れば痛みが軽くなったり無くなるも、長期的に見ると保存療法との差が見られない。
代表的な手術であるラブ法の結果を追跡した結果でいえば、一年目まではよかったが、4年目以降は保存療法との差が見られない。という腰痛学会での発表があります。どうしてもというもの以外は手術しないほうがいいですね!
・保存療法…マッサージ・やリハビリやトレーニングなどのことで手術以外の治療
・ラブ法とは・・・全身麻酔をして背中側から5-6センチ切開し腰椎の一部を削ってヘルニアを切除する。手術は1時間くらい。最近では内視鏡を用いることで、傷口も小さく負担の少ないものが採用されるようになっている。
3 MRI画像で病気ははっきりわかる??
慶応大学の松本守先生によると 腰が痛くない人130人のMRIを撮ってみると、なんと80%の人に椎間板の変性が認められた!これと同じような報告は世界中から上がっています。どういうことかというと、MRIを撮ってみると、腰がまったく痛くないけけど、MRI画像だとヘルニアがある!ということです。
またこんなこともあります、MRI画像上ではヘルニアがあるも、腰の痛みはない! 症状がとても強いので大きなヘルニアがあると思ったが、調べてみると症状には一致しないくらいに小さなヘルニアしか映らない!
最近の腰痛学会の考えは、MRIやレントゲン診断と患者さんの状態は、一致しないことがとても多いということです。