椎間板ヘルニアの原因と治療方法
治療ブログ
太ももやスネの外側が痛い! 坐骨神経痛かも?!
太ももやスネの外側が痛い! 坐骨神経痛かも?!
今回は太ももやスネの外側の痛みについてお話致します
当院にも受診される中でも多く見受けられる症状で「大腿神経痛」という症状があります。 患者様の多くは「これって坐骨神経痛?!」というような感じでご来院されますが、坐骨神経痛はその名の通り坐骨神経に痛みを起こす症状のことをいいます。坐骨神経は腰(腰椎)から出た神経がお尻(臀部)そして太もも(大腿)の後ろを通り足先まで通っております。この坐骨神経のラインに痛みやしびれを起こす症状の事が坐骨神経痛になります。大腿神経痛と坐骨神経痛は同じような脚・足先に痛みやしびれを起こしますが治療法や治療箇所が変わってきますので、きちんとした鑑別が必要となります。
腰は腰椎とういう円柱状の5つの骨で成り立っております。腰椎の中心からやや後方に脊柱管という管状に穴が開いており、その脊柱管の中を脊髄が通っています。脊柱管内の脊髄より5つに列なった腰椎と腰椎の間からムカデの足のように神経が出おり、脚や足先に伸びて運動や感覚を司っています。各腰椎と腰椎の間から伸びる神経により脚や足先の様々な運動や感覚を感じる構造になっています。 「大腿神経」は腰椎の間から出る神経の中でも、もっとも大きな神経です。腰椎の一番上から四番目までの間からでており鼠径部を通って太もも(大腿部)の前面を通り足先の内側までいきます。
鼠径部、太もも(大腿部)、スネや足先の内側の痛みやしびれ、そして大腿神経から枝分かれしている神経もあるので太もも(大腿部)の前側、膝関節の内側の感覚が鈍くなることや膝を曲げると痛むといった症状が特徴的です。稀に恥骨が痛むといった症状がでてくる事もあります。
まずは問診により痛みやしびれを起こしているラインや痛みの種類、日常生活において何か腰や大腿神経に負担をかけていないか確認していきます。次に、整形外科徒手検査法にて腰椎、股関節などの病的な疾患や大腿神経の徒手検査を行い鑑別していきます。大腿神経の検査は大腿神経伸張テスト(FNS)というものを用いて神経にストレスを加えて、痛みの有無や痛みを再現させ確認をしていきます。そして腰椎(脊柱)、股関節を中心に関節の可動域検査や筋力テスト法を用いて筋力のアンバランス、姿勢分析機にて体全体の歪みからどのようにストレスが大腿神経痛に影響しているかを診て鑑別していきます。
まず各種の検査において検出された、筋肉に対しては硬くなって(拘縮)機能をしていない異常個所を手技療法ではマッサージや筋膜リリースという筋肉の膜に対する手技や、トリガーポイント療法という筋肉のしこりに対する手技により血流を良くし筋肉の柔軟性をつけるようにします。骨、関節に対してはトムソンテクニックというベッドが少し持ち上がり軽く力を加えると爪が外れて落ちる力(慣性の法則)での矯正やマニピュレーション、モビライゼーションといった関節を覆う組織に対しての矯正を各患者さんの症状に合わせて行い、股関節や骨盤、体全体(脊柱)の歪み、関節の固まり(拘縮)を改善して神経にかかる負担を取り除いていきます。神経に対しては神経モビライゼーションといって神経を伸ばしてストレスのかかっている箇所の障害を取り除きます。 当院では症状に対して痛みの治療だけではなく、体の歪みからどのようにして負担がかかり、どのようにして日常生活からも影響するかまで考えて施術しております。 痛みやしびれがなくなったら大腿神経にストレスをかけてしまっている原因となる、体全体(脊柱)や関節の歪みや固まり(拘縮)、筋力のアンバランスを各患者さんに合わせた運動療法を行い再発の防止まで施術していきます。 腰、お尻(臀部)、太もも(大腿部)の前側、すね、足先の内側の痛みやしびれ、違和感などありましたらきちんとした鑑別と施術方法が大切となりますので症状が深刻化する前にご相談ください。